韓国脱北者団体、北朝鮮向けビラ散布や人道支援続けると表明

[ソウル 11日 ロイター] – 韓国当局から刑事告発すると警告を受けている2つの脱北者団体は、今後も北朝鮮の体制を批判するビラの散布や同国への人道的援助などの活動を続けていく考えを明らかにした。

北朝鮮との関係改善を図りたい韓国は10日、「自由北韓運動連合」など2つの脱北者団体がビラのほか、コメや薬をバルーンで北朝鮮に送ったことについて、南北交流協力法に違反すると指摘。韓国統一省のスポークスマンは、2団体が「両国間の緊張を高め、軍事境界線一帯の周辺住民の命や安全を脅かした」と述べた。

統一省は11日、ソウル警察に両団体への捜査を命じたことを明らかにした。

一方、団体の幹部パク・ジュンオ氏はコメや薬、マスクなどを詰めた瓶(びん)数百本を北朝鮮に向けて来週、国境付近の海に流すと述べた。同氏の兄弟が運営する別の団体もさらにビラをまく考えを示している。

韓国の調査会社リアルメーターが11日発表した調査結果によると、脱北者団体の活動を制限することに賛成するとの回答は50%、反対は41%だった。

国際人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア部門幹部フィル・ロバートソン氏は声明で、散布されているビラは比較的害のないもので禁止すべきでないと指摘。「文在寅(ムン・ジェイン)政権が北朝鮮国民の人権のために立ち上がろうとしないのは恥ずべきことだ」と批判した。

 

韓国当局から刑事告発すると警告を受けている2つの脱北者団体は、今後も北朝鮮の体制を批判するビラの散布や同国への人道的援助などの活動を続けていく考えを明らかにした。写真は脱北者団体のリーダー、パーク・サングハク氏。北朝鮮の金正恩委員長を非難するビラを配る様子。2016年4月、軍事境界線近くの坡州市で撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

 

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