2020年2月、ウエスト・ハリウッドのイベントに参加した、人種差別撤廃運動「黒人の命を大切に(Black Lives Matter、BLM)」グローバルネットワークの共同創設者であるパトリッセ・カラーズ(Patrisse Cullors)氏(GettyImages)

BLM運動の創設者「トランプ退陣が目標」 過去にはマルクス主義者だと明かす

黒人市民の死により米全土および世界に広がった人種差別反対運動「黒人の命を大切に(Black Lives Matter、BLM)」グローバルネットワークの共同創設者であるパトリッセ・カラーズ(Patrisse Cullors)氏は19日、ドナルド・トランプ氏は大統領職にふさわしくないと主張し、「私たちの目標はトランプ氏を退陣させることだ」と述べた。カラーズ氏がCNNの報道番組「The Lead with Jake Tapper」に出演した時に発言した。

カラーズ氏は、「トランプ大統領は11月に再任しないだけでなく、今すぐ辞任すべきだ」「トランプ氏は退陣しなければならない。大統領職には向いていない」と強調した。

司会のタッパー氏は、警察官による黒人市民ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに、米社会がどう変化しているのか、カラーズ氏に聞いた。「私たちは文化的な変化の中にいる。心や態度の変化だけではなく、警察全体が変化している。市議会、州や郡の監督官、州知事、政府が、公共の安全を再定義することについて話し合っている」と同氏は述べた。

カラーズ氏は過去、ネットメディアのインタビューの中で、BLM運動について「私たちは実際にイデオロギー的な枠組みを持っている」と語っている。同氏によると、彼女自身や他の組織管理者は「訓練されたマルクス主義者」だと付け加えた。

元FBIテロ対策局長のテリー・ターチー(Terry Turchie)氏は、豪州スカイ・ニュースに出演し、BLM運動は1960年代のブラックパンサー党の運動に非常に似ていると語り、運動参加者が60年代、70年代の試みに続き「第三の革命を実現しようと考えているのだろう」と述べた。

フロイドさんの死は、警察改革に新たな弾みをつけた。ウィリアム・バー司法長官は6月7日,、CBSのインタビュー番組「Face The Nation」に出演し、米国の制度が「システム的に人種差別的である」という考えを否定しながらも、向上していると述べた。「1960年代以来、制度と法執行機関を改革してきた。法律と私たちの暮らしが一致していることを確認している」とした。「私は、米国にはまだ人種差別があると思うが、法執行機関がシステム的に人種差別的だとは思わない」とバー司法長官は付け加えた。

バー司法長官は、アフリカ系米国人コミュニティの不信感に理解を示すいっぽう、「この国には警察当局のリーダーがいて、多くはアフリカ系米国人が就いている。主要都市では、平等な正義と公正な取り締まりが行われている」と強調した。

トランプ大統領は警察の法執行に関する命令に署名した。そこには、警察の訓練を強化し、非協力的な容疑者を無力化するために使用される拘束技術として、首を絞める手法を厳しく制限する措置が含まれている。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。