(Shutterstock)

ADD、ADHDがインドの伝統医学アーユルヴェーダで自然に和らぐ

子どもに多く見られる注意欠陥障害(ADD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)ですが、実は大人にとっても一般的な症状です。ペースが速く情報過多なライフスタイルは、落ち着きのなさや不眠症、集中力の低下、それに伴う疲労感を引き起こします。しかしアーユルヴェーダヨガ、生薬を利用することで、生活に支障をきたすこれらの症状を緩和することができます。

古代インドのアーユルヴェーダのシステムに規定されるように、ADDやADHDはドーシャ(人間の体質)の1つ、ヴァータの不均衡に基づく神経障害です。

シアトルを拠点とするアーユルヴェーダセンター、Life in Balance(ライフ・イン・バランス)は次のように指摘しています。「ヴァータは、乾・軽・冷・粗・繊細・動といった性質を持ちます。これらの性質がバランスのとれた状態にあれば、ヴァータの人は安定性や創造性、自由を感じ、良好な健康状態であると言えます」

ヴァータはまた、心臓血管機能、神経系、コミュニケーションおよび運動機能を制御しています。このドーシャは、過度の感覚的刺激や旅行、涼しく乾燥した天候、携帯電話・コンピューター・タブレットなどの電子機器の過度の使用、または長時間テレビを見たりゲームをすることなどによってバランスを崩す恐れがあります。

バランスを取る方法

現代のライフスタイルを完全に切り離すことは難しいですが、ヴァータを悪化させる行動を減らし、基礎となる習慣を取り入れることはできます。そうした行動がADD/ADHDの症状緩和につながります。

自然の中で過ごす:ヴァータの調和を保つ最良の方法の1つはアウトドアを楽しむことです。アーシングをするとさらに効果が期待できます。費用をかけずに健康を取り戻すテクニックについて、詳しくはこちらをご覧ください。

ヨガ:心の平静やバランス、自己認識を育むアーサナは、健康な神経系をサポートするもう1つの優れた方法です。すべてのポーズに効果が期待できますが、中でも下向きの犬のポーズ、木のポーズ、屍のポーズが特に効果的です。

瞑想:ヨガ同様、瞑想の習慣は散漫な心や過度に活動的な身体を落ち着かせます。床に座ってほんの5〜10分、静かに呼吸に集中するだけで、ADD/ADHDに苦しむ人に驚くほどの効果があります。

食生活:いくつかの研究により、標準的なアメリカ人の食生活(SAD)がADD/ADHDを引き起こすとは言わないまでも、著しく悪化させることがわかっています。人工着色料や保存料、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、精製糖、炭水化物を避けることが大切です。代わりに、健康的な油脂(グラスフェッドバター、エクストラバージンオリーブオイル、ココナッツオイル等)や果物、野菜、ナッツ、放牧された動物の動物性タンパク質や乳製品に豊富なオーガニックでホールフードな食生活を心がけましょう。

マッサージ:アーモンドオイルやセサミオイルなどのウォーミングオイルを使用した日々のマッサージも過活動を抑える効果があります。忙しい人は簡単なフットマッサージから始めてみましょう。そうでない方にはセルフアヴィヤンガが最も効果的です。

また毎日のルーティーンを決め、部屋をきれいに保つこと、クレイセラピーを取り入れることなども調和につながります。最後に、ハーブ療法もヴァータの不均衡を大幅に緩和してくれます。レモンバームやバレリアン、カモミール、パッションフラワーは、心を落ち着かせ疲れた身体を癒すのに最適です。同様にピクノジェノール(フランス海岸松から作られる植物性製品)も、ADD/ADHDに関連するストレスホルモンのバランスを整え、注意力や集中力、感覚処理能力、精神運動機能を高めます。

関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。