北朝鮮、開城市の封鎖解除 脱北者の新型コロナ感染確認されず

[ソウル 14日 ロイター] – 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、7月に新型コロナウイルスへの感染が疑われる脱北者が北朝鮮に戻ったとして南北境界線付近の開城(ケソン)市とその周辺に導入していたロックダウン(封鎖措置)を解除した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が14日、報じた。

新型コロナの感染拡大抑制に向けた政府の取り組みや豪雨・洪水への対応を協議する政治局会議で、この決定を下したという。

北朝鮮は新型コロナの感染者をまだ確認していないが、金委員長は7月下旬、同ウイルスが国内に流入した可能性に言及し、封鎖措置を取った。世界保健機関(WHO)によると、感染が疑われた脱北者はその後の検査ではっきりした結果が出なかった。

金委員長はKCNAに掲載された声明で、新型コロナの感染抑制策によって当該地域のリスクは安定したと指摘。その上で、国境管理については厳重な措置が継続されるとし、地域社会に対し、洪水被害に関連した支援を海外から受け入れないよう指示した。

「世界での悪性ウイルスの感染拡大状況は悪化しており、洪水被害への海外からの支援を受け入れず、国境を厳重に封鎖して厳しい疫病対策を実施することが求められる」と述べた。

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