米民主党大会2日目、バイデン氏を大統領候補に正式指名

[18日 ロイター] – 米民主党の全国大会は2日目の18日、バイデン前副大統領を党の大統領候補に正式に指名した。

大会2日目は「リーダーシップは大切だ(Leadership Matters)」をテーマに掲げ、民主党だけでなく共和党の有力政治家が登壇し、トランプ政権がもたらした混乱を解消して正常化する経験と知識をバイデン氏は備えていると訴えた。

バイデン氏は候補指名を受け「本当に、心からありがとう」と述べた。同氏は最終日20日に指名受諾演説をする。

この日は、ジル・バイデン夫人がかつて教えていたデラウエア州の高校から演説。バイデン氏の最初の妻と娘が自動車事故で亡くなった時のことを振り返りつつ、壊れた家族と同じく分断した国を修復するのは「愛と理解」で、それが夫にはできると支持を呼び掛けた。

クリントン元大統領は「このような状況で大統領執務室は司令センターであるべき。ところが混乱しかない。唯一絶対不変なのは、責任を否定し批判をかわすというトランプ氏の決意だ」と述べた。

オバマ前政権で国務長官を務めたジョン・ケリー氏は、トランプ氏の外交政策は「一貫性がない」と批判した。

今回の党大会は、今後が期待される17人の若手党員も登場。そのうちの一人で一時バイデン氏の副大統領候補にも取り沙汰された黒人女性のステイシー・エイブラムス氏は、米国は公衆衛生、経済、人種問題という3つの脅威に直面しているとしたうえで、この危機を乗り越える上で経験豊富なバイデン氏が適任だと主張した。

また前日に続き、共和党からも要人が登壇。

トランプ氏と対立していた故マケイン上院議員のシンディ夫人は、マケイン氏とバイデン氏の長年の友情について話した。

6月にバイデン氏支持を表明した、元軍制服組トップで国務長官も務めたコリン・パウエル氏は、バイデン氏は外交官や情報当局と信頼し、強さと経験で米国に害をもたらすものに立ち向かうだろうと述べた。

新型コロナウイルス流行で異例のオンライン形式の大会となったため、テレビ視聴者数は前回2016年の大会より減った。ただ、バイデン陣営はデジタルプラットフォームを利用した視聴者が1020万人だったとしており、全体で3000万人が大会を視聴したことになる。

19日にはバイデン氏が副大統領候補に起用したカマラ・ハリス上院議員やオバマ前大統領が演説する。

*内容を追加しました。

関連記事
多くのアメリカ人は、いまや1960年の選挙についてあまり覚えていない。 また、2020年の選挙が1960年の選挙と非常に似ていることに気づいている人も少ない。
アヴリル・ヘインズ国家情報長官によると、北京は米国や世界の選挙に影響を与える能力に自信を深めているという。 2024年の選挙に対する外国の脅威に関する上院公聴会でヘインズ氏は、中共当局は人工知能とビッグデータ分析を通じて影響力作戦のツールを完成させていると述べた。
5月15日、CNNは声明を発表し、史上最初の大統領テレビ討論会が6月27日にCNNで開催されることを確認した。以前、前大統領ドナルド・トランプはその日の早い時間に大統領ジョー・バイデンの招待を受け、6月と9月に二つの討論会に参加することになった。
バイデン米国大統領は2024年5月14日、中共(中国共産党)の不公平な貿易実態に対抗するため、複数の中国製品に […]
米国の大統領選挙が再び注目を集めている。現職のジョー・バイデン大統領と前大統領のドナルド・トランプ氏が、6月2 […]