ロシア、ナワリヌイ氏巡る調査不要 毒物使用「定かでない」

[モスクワ 25日 ロイター] – 移動中に意識不明の重体となり、毒を盛られた疑いが持たれているロシア野党勢力の指導者ナワリヌイ氏について、ロシア政府は25日、毒が盛られたかは定かでなく、現時点で体調が急変した原因を調査する必要はないと強調した。

ナワリヌイ氏は、ドイツの首都ベルリンにある病院に移送され、治療を受けている。病院側は24日、同氏に毒物が盛られた痕跡を確認したと発表した。

ロシアのペスコフ大統領報道官は、ドイツの病院は疾患を引き起こした原因物質を特定しておらず、なぜ性急に「毒物」という言葉を使ったのか明確でないとした上で、「調査を行うには理由が必要になる。現時点で分かっているのは、患者(ナワリヌイ氏)が昏睡状態にあるということだ」と述べた。

その上で「もし原因物質が特定され、それが毒物と判明したなら、それが調査理由になることは間違いない」と表明。また、この件にプーチン大統領が関与しているとの主張はでたらめで、政府として真剣に取り合うつもりはないとした。

ボロージン下院議長は25日、ナワリヌイ氏への毒物使用に外国勢力が関与しているか調査するよう命じた。

こうした中、ポンペオ米国務長官は、ナワリヌイ氏に毒物が盛られた痕跡があるとの報告を「深く憂慮する」とした上で、報告が正しいと証明されれば、欧州連合(EU)が求める包括的調査を支持する考えを示した。

*内容を追加しました。

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