トランプ氏、デモ隊に発砲した17歳の男を擁護

[ワシントン 31日 ロイター] – トランプ米大統領は31日、デモが続いている中西部ウィスコンシン州ケノーシャで、17歳の男がデモ参加者を銃撃し、2人を死亡させた事件について、男は発砲しなければデモ隊に殺されていただろうと述べて擁護した。

ケノーシャでは8月23日に黒人のジェイコブ・ブレークさん(29)が警官に背後から複数回撃たれ、病院に搬送された。この事件を受けて警察の暴力と人種差別に対する抗議活動が続いており、トランプ氏は1日に現地を訪れる予定。

デモ3日目の夜に17歳のカイル・リッテンハウス被告はデモ参加者3人にライフル銃を発砲し、そのうち2人が死亡した。

トランプ氏は被告はデモ隊から逃げようとしていたとし、その後に転んで激しい攻撃を受けたと主張。発砲しなければ「恐らく殺されていただろう」とした。

リッテンハウス被告は成人として、第1級殺人と殺人未遂の容疑で訴追されており、弁護士は正当防衛を主張するとしている。

11月の大統領選でトランプ氏と対戦する民主党のバイデン前副大統領は31日、各地のデモについて、トランプ氏は暴力をあおっていると非難すると同時に、暴徒や略奪者は訴追すべきだとの見方を示した。[nL4N2FX4TM]

「大統領は今夜、暴力を非難することを避けた。殺人罪で起訴された自身の支持者について、否定的な発言さえもしない。大統領は、自らがあおった憎しみを終わらせるにはあまりにも弱く、あまりにもおびえている」と批判した。

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