NY州の警官7人が停職処分、3月に拘束した黒人男性の窒息死で

[3日 ロイター] – 米ニューヨーク州ロチェスターで3月に警官に拘束され、数日後に窒息が原因で死亡した黒人男性をめぐり、7人の警官が3日、停職処分となった。最近公表された警官のボディーカメラの録画データで、拘束時に頭部にフードをかぶせられていたことが判明したのを受けた措置。

ロチェスターのウォーレン市長が明らかにした。

死亡したダニエル・プルードさんの遺族は今週、動画を公表。裸で手錠をかけられ、膝を地面につけたプルードさんに警官らがフードをかぶせている様子が映っている。新型コロナウイルス感染を予防するために取った行動だとみられる。

プルードさん(41)は3月23日にニューヨーク市で拘束され、7日後に死亡した。遺族は拘束に関わった警官らの逮捕を要求してきた。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、同州モンロー郡の検死官は、プルードさんの死因は「身体を拘束された状態での窒息による合併症」で、殺人だと結論付けた。検死結果ではまた、麻薬のフェンシクリジン(PCP)の急性中毒とせん妄も死因に含まれると指摘されたという。

ウォーレン市長は、プルードさんが警察や社会による不当な扱い、精神的健康に関する公的サービスの不行き届きが原因で死亡したと述べた上で「組織的、構造的人種差別」が、プルードさんの死につながったと強調した。

プルードさんの死から2カ月後の5月には、ミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件が起き、これを契機に人種差別や警察の暴力に抗議するデモが米国内で拡大した。

米CBS系列のテレビ局によると、プルードさんの遺族は情報公開を要求し、ボディーカメラの録画データを入手した。

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