シェル、生産コスト最大40%削減へ 再生エネへの移行加速

[ロンドン 21日 ロイター] – 英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>は、石油・ガス生産コストを最大40%削減することを検討している。経費節約で事業を見直し、再生可能エネルギーと電力市場へさらに重点的に取り組む。関係筋がロイターに明らかにした。  

「プロジェクト・リシェイプ」として社内で呼ばれるコスト削減の点検計画は、主要事業にも影響が及ぶ見通し。新型コロナウイルス危機をきっかけに設定した40億ドルのコスト削減目標はさらに増えることになりそうだ。  

利幅が比較的低い、電力や再生可能エネルギー部門への移行計画を目指すシェルにとって、コスト削減は重要課題。世界各国が環境に優しいエネルギー事業に参入する中、電力会社に加え、市場シェア獲得に奮闘する同業大手の英BP<BP.L>や仏トタル<TOTF.PA>との競争が激化するとみられている。  

関係者によれば、シェルはメキシコ湾、ナイジェリア、北海を含む主要拠点に生産能力を絞ることを検討。液化天然ガス(LNG)事業などのガス部門でも大幅なコスト削減を想定している。中でも、流通や販売を担う「下流部門」での削減は今後の移行計画実行において重要な意味を持つという。

関係者は、こうした事業では、コスト圧縮や迅速な意思決定のため、数千人の人員削減による事業の再構築などの方策を点検していると明かした。

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