独、コロナ制限策強化へ メルケル氏「全土封鎖は是が非でも回避」

[ベルリン 29日 ロイター] – ドイツのメルケル首相は29日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けた措置を強化し、集会の人数を制限し、違反者に罰金を科すと発表した。同時に、経済活動の維持が優先課題とし、感染状況に応じ的を絞った制限を実施することで、「是が非でも全土を再封鎖することは回避したい」と言明した。

首相は州首相との会合後、「ホットスポット戦略」の下、7日周期において感染率が10万人当たり35人に達した地域では、集会の人数を私的な場で25人、公共の場で50人に制限すると発表した。

さらに、7日間の感染率が10万人当たり50人に達した場合は、私的な場での集まりは10人、公共の場では25人に制限する。

違反者には50ユーロ(59ドル)の罰金が科される。企業やビジネスは室内の換気システム改善が求められる。

メルケル首相は「秋や冬にかけて状況が悪化することは明白で、現在確認されている感染者の緩やかな増加、一部地域での急増は懸念要因」と語った。

また、学校や幼稚園の運営継続も優先課題とした。

ドイツは今のところ、ほかの多くの欧州各国に比べて新型コロナの感染拡大を抑制できているものの、関係筋によると、メルケル氏は28日、自身の党の幹部に対し、現在のトレンドが続けば感染率は1日当たり1万9200人に達する可能性があると語った。

ドイツのコロナ感染者は累計28万7400人超、死者は9500人に迫っている。29日の新規感染者数は2089人だった。

*内容を追加しました。

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