アルゼンチン国民の約半分が貧困、コロナで経済危機悪化=大学推計

[ブエノスアイレス 30日 ロイター] – アルゼンチン・カトリック大学(UCA)は30日、第2・四半期にアルゼンチン国民の半分近くが貧困状態にあったとの推計を発表した。長期化している経済危機に新型コロナウイルス感染拡大が追い討ちをかけた形。

UCAによると、数カ月にわたる感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)により、6月末までの貧困率は46─47%と、昨年末時点の40.8%から上昇した。

一方、アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)が半年毎に発表している統計によると、今年上半期の貧困率は40.9%と、昨年下半期の35.5%から大幅に上昇した。

UCAの研究者Agustn Salvia氏は「全体的な貧困が拡大している。われわれは昨年すでに貧しくなっていたが、今年は全員がさらに少し貧しくなった。また格差も拡大した」と述べた。

同氏は貧困率上昇の原因として、非正規労働者を中心に350万人の雇用が失われたことを挙げた。

貧困は月収が1万4718ペソ(193ドル)以下と定義されている。

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