米テキサス州知事、大統領選の不在者投票回収場所を限定 民主は反発

[1日 ロイター] – 11月の米大統領選を巡り、テキサス州のアボット知事は1日、不在者投票の回収場所を州内各郡につき1カ所に限定すると発表した。民主党や公民権擁護団体などからは批判が噴出している。

知事の命令を受け、少なくとも2つの郡で計10カ所以上が閉鎖されることになる。ヒューストンがあるハリス郡は、期日前に郵送される票を回収する施設を12カ所、オースティンがあるトラビス郡は4カ所、それぞれ開設していた。

また、不在者投票を郵便ではなく、自ら出向いて行うことを希望する有権者は、より遠くまで出向かなければ投票できないケースが出てくる。

公民権擁護団体「コモン・コーズ・テキサス」のアンソニー・グティエレス氏は「あからさまな投票妨害だ」と非難した。

テキサス州は伝統的に共和党の牙城だが、今年の選挙ではトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領の接戦となる可能性がある。

アボット知事は1日の命令について、不正投票を防ぐことが狙いだと説明。「これらの安全対策強化によって透明性が高まり、不正投票の試みを阻止する一助になる」と述べた。

民主党のテキサス州委員長は、知事が直前になってルールを変更していると批判した上で、「アボット知事と州共和党は(選挙での敗北を)恐れている」と主張した。

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