【紀元曙光】2020年9月27日

(前稿より続く)私たち日本人も、始めからできたわけではない。

▼日本人は、あのすさまじい公害の時代を通じて、時代に即した「公」への姿勢を段階的に学び、状況を改善してきた。「水俣病」や「四日市ぜんそく」などの公害病の原因は当該の企業がつくったものだが、河川や湖水の汚染、海洋の汚染、あるいは大気の汚染は、企業ばかりでなく、生活排水やゴミ、乗用車の排気ガスなど一般からの廃棄物も主要因である。

▼ならば行政も企業も市民も、それぞれが実行可能な努力をして、総がかりで理想的な「公」の実現を目指さなければならない。そのために外国語による広報や教育も必要であろう。日本社会における民度のさらなる向上は、この一歩から始まる。

▼筆者は、中国の近未来を考えている。中共は消滅したが、荒れ果てた国土と人心が残った。書くことに憚りはあるが、この時点に至るまでに、中国は、人口の何分の一かが失われているだろう。中共が滅びるにあたっては、そういう結果もあり得る。だからこそ、中共が解体消滅される前に、中国人が自分の意思で中共脱党を表明するよう、我々は呼びかけている。

▼中国を、せめて基本的な生活に困らない程度まで回復させるにも、長い時間がかかるはずだ。中国社会が人間らしい秩序を取り戻すのは、至難のことと言わざるを得ない。

▼ただ、中共が存在しない中国になれば、中国人は、健全な信仰をもつことが可能となる。世俗の垢にまみれた既成の宗教ではない。純粋に、修煉によって自己を向上させることができる教え。それは中国社会を再生させ得る、唯一の道でもある。(3回了)

▶ 続きを読む
関連記事
新年を迎えるため、12月下旬になると、各家庭では家の内外を隅々まできれいに掃除し、同時にさまざまな飾り物を設置して、新しい一年が順調に進むよう祈願します。これらの飾りには、それぞれ異なる意味が込められています
成長を求めるほど、人生が窮屈になることはないか。自己改善が自己中心へと傾く矛盾を描き、意図性と余白の大切さを問い直す一篇。頑張りすぎて疲れた人ほど、今の生き方を静かに見直せます。
食べ過ぎや胃の重さが気になる季節に。冬のスパイスを使ったやさしいミルクが、消化を穏やかに支え、心と体を温めます。知っておきたい理由と簡単レシピを紹介。
頭を打った経験が、将来の認知症リスクに影響するかもしれない。中医学と研究知見から、マッサージ・食事・自然で脳を守る実践法を解説。日常でできるケアが見えてくる一篇です。
速度無制限で走れる道路が、世界にわずか2カ所だけ存在することをご存じだろうか。夢と危険が隣り合うマン島とドイツ・アウトバーン。その実態と意外な背景をご紹介。