アングル:中南米に広がるコロナ禍の貧困 破れる中産階級の夢

[ブエノスアイレス/サンチアゴ/リマ/メキシコ市 7日 ロイター] – 新型コロナウイルスがチリに襲来したことで、47歳のベビーシッター、ロレナ・ロドリゲスさんは突然、仕事を失ってしまった。彼女は現金を確保するため、泣く泣く、何十年も大切にしてきた宝石類を質に入れることにした。

ラテンアメリカ諸国の半数以上の住民と同じように、ロドリゲスさんも非公式(インフォーマル)労働者であり、沿岸部の都市バルパライソの富裕な地域で[顧客の]2人の子どもの世話をしていた。夫と合わせて家計所得は月70万ペソ(約9万5000円)で、さして不満のない生活を送っていた。

だが3月になると、ロドリゲスさんがバス通勤の際に感染するリスクを懸念して、勤務先の家庭が突然契約を解除してきた。

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