中台の両指導者が同日軍施設を視察、習近平氏「戦争準備に全力を」

中国の習近平国家主席は10月13日、広東省東部潮州市を視察し、同市に駐屯する海軍陸戦隊基地を訪ね、「戦争への備えに全精力を注ぐよう」などと発言した。南シナ海など各海域で、中国軍が挑発行為を繰り返している中、習近平氏の中国版海兵隊の視察は注目を集めた。一方、同日、台湾蔡英文総統は、国軍の軍事防御基地を視察した。

中国メディアによると、13日午前、習近平氏が海軍陸戦隊を訪問した際、「海軍陸戦隊は陸・海の精鋭部隊である。国家の主権安全と領土、国家の海洋権益、国家の海外利益を守ることに重要な責任を負っている」と述べた。習氏は、「新時代の党の強軍思想」と「新時代の軍事戦略方針」を徹底的に行うことを強調した。

また、習氏は同部隊の兵士らに対して「戦争への備えに全精力を注ぎ、高度な厳戒態勢を保つように」と指示し、訓練レベルや実戦能力を高めるよう求めた。

習氏は「軍に対する党の絶対的な領導を堅持するよう」と要求し、「(党に対する)軍の絶対的な忠誠を確保しなければならない」とした。

時事評論家の沈舟氏は大紀元への寄稿で、習氏の発言は「危険なシグナルだ」と批判した。「中国当局の台湾への武力侵攻や南シナ海における軍事拡張の企み、太平洋で覇権を狙う野心を反映した」と指摘した。

一方、9月以降、中国軍の戦闘機や爆撃機などが頻繁に台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入したことを受けて、台湾の蔡英文総統は13日、楽山レーダー基地を訪れ、空軍の「偵察捜査早期警戒センター」と防空部隊を視察した。

総統は、海抜2620メートルの山の上に駐屯し、台湾の国家安全を守る兵士に対して「感謝する」と述べた。また、「近隣諸国は最近、ミサイルやロケット弾の実験を数回行った。空軍の偵察捜査早期警戒センターはこれらの動きを迅速にキャッチできた」と称えた。蔡総統は、同センターと他の国軍部隊との連携で、台湾は「必ず、空からの脅威を防衛できる」と中国軍を念頭に述べ、兵士らを激励した。

(翻訳編集・張哲)

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