台湾の民間シンクタンク、台湾民意基金会は16日、ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問や中国軍の軍事演習などに関する最新の世論調査結果を公表した。
調査によると、ペロシ氏の台湾訪問に関して、52.9%の回答者は「歓迎する」とした。24%は「歓迎しない」と示した。
「ペロシ氏の訪台によって台湾海峡を巡る地域情勢が緊迫することを知れば、ペロシ氏の訪問を断るべきだったと思うか」に関して、「断るべきではない」と答えた人は52.9%。「断るべきだった」は33.6%。
ペロシ氏の台湾訪問後、中国軍が台湾を取り囲んで連日軍事演習を実施したことについて、78.3%の回答者は「恐れない」と表明した。55.2%の回答者は、中国軍の軍事演習により、中国本土と台湾の統一に対する台湾市民の願望が「弱くなった」との認識を示した。
61%の回答者は、中国側が軍事演習を続けると表明したことに「受け入れない」とした。
回答者うちの81.6%は、台湾が中国の一部だとする「1つの中国原則」について、「賛成しない」とした。
また、「中国軍がいつでも台湾侵攻に踏み切る可能性があると思うか」との質問に対し、52.7%は「そう思わない」と答えた。39%は「そう思う」とした。
いっぽう、「中国側が台湾を軍事攻撃した場合、米国は軍を派遣し台湾を守ってくれると信じるか」について、「信じない」が47.5%で、「信じる」の44.1%を上回った。ただ、今年3月の世論調査では同質問に「信じる」と答えた人は全体の34.5%にとどまったため、今回の調査で米軍への信頼感が大幅に拡大したことが明らかになった。
今回の世論調査は8日と9日の2日間、台湾在住の20歳以上の市民を対象に行い、1035人から回答を得た。
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