米東海岸にもコロナ第2波の脅威、NYなどで規制再び導入

[ニューヨーク 11日 ロイター] – 米国各地で新型コロナウイルスの感染が拡大し、入院患者や死者が増える中、今春に感染第1波を抑え込んだ北東部にも第2波の脅威が押し寄せている。

ニューヨーク州のクオモ知事は11日、同州での感染率や入院が急増していることを受け、感染抑制に向けた新たな規制を導入した。

バーやレストラン、ジムに対し、午後10時に施設内でのサービスを停止するよう義務付けたほか、私的な集会に参加できる人数を10人までに制限した。

クオモ知事は記者団に対し「COVID(新型コロナウイルス感染症)が全国的、世界的に急増しており、ニューヨークはCOVIDという潮流の中の船だ」と指摘。接触者の追跡で、深夜のバーやレストラン、ジムでの交流が感染拡大につながっていることが分かったと述べた。

新たな措置は13日から導入される。10日にはカリフォルニア州や中西部の複数州も感染拡大を抑制するため、行動規制を強化している。

ニューヨーク市のデブラジオ市長は11日、市内で実施された新型コロナ検査での陽性率が7日平均で2.52%に達したと明らかにし、「われわれにとって、これが第2波を止める最後のチャンスだ」とツイートした。この比率が3%に達した場合、国内最大である同市の公立校制度は対面授業の停止を余儀なくされるという。

ニュージャージー州では最大都市ニューアークで再び感染者が急増しており、バラカ市長が特定のエリアで外出禁止令を出すなど厳しい対策を講じている。

バラカ市長の10日の声明によると、ニューアークの陽性率は19%で推移しており、州全体の7日平均(7.74%)の倍以上という。世界保健機関(WHO)は、5%を超えると懸念される水準だとしている。

メリーランド州では11日時点で陽性率が5.6%となった。州当局者によると、11日には800人超が病院で治療を受けている。同州の1日当たりの入院者数としては8月以来の高水準となる。

ロイターの集計によると、米国の新型コロナ感染による死者は10日に1450人超増えた。1日の死者数としては8月半ば以来の多さとなった。

1日当たりの新規感染者は10日夜の時点で13万6000人超に達し、7日連続で増加。入院者数は初めて6万人を突破し、国内各地で医療体制が逼迫しつつある。

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