米下院共和党トップ、中国女スパイにほだされた議員を批判「議会から追放すべき」
米下院共和党トップの院内総務ケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)議員は、中国共産党の女スパイの情報収集に協力したと報じられている民主党エリック・スウォルウェル(Eric Swalwell)下院議員を、議会から追放すべきだと主張した。
2011年から5年間、米沿岸部や全国を対象に複数の米議員や市長らと性的関係を迫り、情報収集などをしていたとされる中国国家安全部のスパイ・方芳(ファン・ファン、別名クリスティーン・ファン、Christine Feng)の問題が物議を醸している。
米新興メディア・アクシオス(Axios)は12月8日、カリフォルニア州在住の方芳は「有望な地方政治家」を標的に親中共世論を作る工作をしていたと報じた。スウォルウェル氏に対して「中国共産党寄りの下院議員」として誕生させるまで、性的関係や選挙活動の資金集めなどを通じて支えた。
下院情報委員会メンバーでもあるスウォルウェル議員は過去4年間、トランプ大統領政権に対して、2016年大統領選のロシア介入疑惑を追求するのに多くの時間を費やした議員だ。最近も「ロシアはトランプがお気に入りだ。バイデンを倒すために積極的に動いている」などと鼓吹していた。
方芳は2015年、米連邦捜査局(FBI)の捜査対象であることがわかると中国国内に逃亡した。最近まで、スウォルウェル議員本人と兄弟、父親のSNSフェイスブック(Facebook)アカウントは、方芳と友人関係を維持していたと、英デイリー・メールは報じている。
スウォルウェル議員は12月9日、左派メディアCNNに登場し、この騒動が表沙汰になったタイミングから、トランプ批判を続ける自分に対する中傷ではないかとほのめかした。
米下院少数党院内総務「なぜ、まだ議員でいられるのか」
マッカーシー議員は、FOXニュースのトーク番組で、スウォルウェル氏は「大統領のする事すべてを非難している」「情報委員会のイスに座るために米国民に嘘をついている」と批判した。
マッカーシー氏によると、スウォルウェル氏のスキャンダルは「氷山の一角に過ぎない」とし、中国スパイを20年間運転手として雇っていたカリフォルニア州民主党のダイアン・ファインスタイン(Dianne Feinstein)上院議員についても言及した。
「ペロシ下院議長は彼を委員会へ入れようと選んだ時、何かを知っていたのではないか。なぜ民主党とペロシ氏は、私が立ち上げた超党派の中国タスクフォースから撤退したのか。なぜ彼らは中国に責任を負わせるために上院で可決された法案の討論を拒否するのか。なぜ、まだ下院議員でいられるのか。(当時の)アダム・シフ下院情報委員長は彼の問題を知っていたのか」とスウォルウェル氏にまつわる疑問を並べた。
また、スウォルウェル氏はジョン・ラトクリフ(John Ratcliffe)米国家情報長官の中国スパイに関する警告を逆に批判していたことに触れて、「情報長官を攻撃したのはこのスウォルウェル氏だけ。今その理由がわかった」とマッカーシー議員は述べた。「彼は情報委員会だけでなく、連邦議会からも追放されるべきだ」と主張した。
この中国共産党スパイに関する米政治スキャンダルについて、タブロイド紙や新興メディアは書いているが、主流メディアは報じていない。
トランプ氏「私を批判しているなか、中国スパイと一緒に寝ていた」
トランプ米大統領は中国共産党のメディアと民主党に対する浸透工作について、以下のように述べた。「主流メディアは中国を愛し、米国を憎んでいる。民主党と同じだ。もしこれが共和党員の身に起きたならば、彼らは一斉に辞職を求めていただろう。 彼らは中国共産党の米国支部だ」
「中国共産党による民主党への浸透工作が疑われているならば、すべての情報を公開しなければならない。米国人は透明性を必要としている」
「スウォルウェル氏は私をロシアのスパイ呼ばわりする間、中国スパイと一緒に寝ていた。取り返しのつかないことだ。そのような愚か者がどうして情報委員会に座っていられるのか」
また、トランプ大統領の息子のトランプ・ジュニアも、「CNNはこの点において中国スパイと同じくらい悪だ。しかし米国人の利益を守るふりすらしない彼らは、中国スパイの足元にも及ばない。彼らは中国共産党のマーケティング部門かもしれない」と書いた。
(大紀元日本語編集部)