温暖化対策などで中国と協力する用意=ブリンケン米国務長官

[ワシントン 27日 ロイター] – 米国のブリンケン国務長官は27日、温暖化対策などで中国と協力することは米国の利益になるとの考えを示した。ただ、中国との間の問題や米国の外交政策などを踏まえた上で行うべきだと指摘した。

ブリンケン氏は記者団に、米国と中国の関係は「ほぼ間違いなく、世界で最も重要な関係だ」と述べ、「両国の関係でマイナス面も増えている。競争的な関係ではあるが、協力的な関係でもある」と説明し、温暖化対策に取り組むことは両国にとっての利益になると語った。

その上で「それを実現できることを望んでいるが、われわれの外交政策や中国との間で抱える多くの懸念事項という背景を踏まえるべきだ」との考えを示した。

また、中国政府による新疆ウイグル自治区の少数民族ウイグル族への弾圧は、国際法上の犯罪となる「ジェノサイド(民族大量虐殺)」だという考えに変わりはないと述べた。同氏は、先週の承認公聴会で、ポンペオ前国務長官がウイグル族への弾圧をジェノサイドに認定したことを支持する考えを示していた。

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