信念のために命すら惜しまず、捕虜となるも屈しなかった南宋の宰相・文天祥(大紀元)

古代中国人の講じる「気節」とは

君子は「持節(じせつ)」、つまり気節を保つすることを大事にしていました。「気節」とは志気と節操という高尚な品格を指します。具体的に言うと、正義を貫き、威圧を前にしても決して屈しない頑強な精神を持つことです。

「気節」は、中国伝統文化の重要な一環であり、古代中国人の人格基準と道徳の準則です。歴史上数多くの聖人君子は、心の中にある道義と信念のために命すら惜しまず、決して屈しない姿勢を見せました。

孔子は、「自分の志を降ろさず、自分の身分を辱めない人と言えば、伯夷と叔斉の事でしょうか」①と、伯夷と叔斉が気節を保ってきたことに対し、高く評価をしています。伯夷と叔斉は、武力で殷王朝を滅亡させた周の武王に憤りを感じていました。自分は殷王朝の民だと考え、周王朝の食事を断固として拒否した二人は、首陽山に隠居し、やがて餓死しました。孔子は、高潔な志向を持ち、自らの信念を貫き、現実に妥協しないこの二人を高く評価しました。『伯夷列伝』を『史記』の70巻の列伝の第一巻にしたのも、著者の司馬遷の気節に対する称賛を示します。

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