英首相、中共ウイルスをめぐる国際条約を提案 透明性確保を目指す

英国ジョンソン首相は15日、中共ウイルス新型コロナウイルス)の大流行をめぐって、世界的大国は適切な透明性を確保するために国際的な条約を締結すべきだと呼びかけた。中共ウイルスが発生した当初から、感染状況を隠ぺいした中国当局が念頭にあるとみられる。

ロイター通信によると、首相は、中国当局が中共ウイルス流行の透明性の欠如に責任を負うべきだとの見解を示した。首相は「証拠の大半は、明らかにこの感染症が武漢で発生したことを示した」と述べた。

「われわれは、この感染症がどのように起こったのか、また人々が懸念する人獣共通感染症に関して、可能な限り知る必要がある。われわれは、できるだけ多くのデータを入手しなければならない」とジョンソン首相は話した。

首相は、感染症大流行の透明性を確保する国際条約の締結を提起した。国際条約を締結した各国の政府は、大流行に関するデータの確実な提供が義務付けられるという。

世界保健機関(WHO)の国際調査委チームが今月上旬、中共ウイルス感染者が初めて確認された中国武漢市で現地調査を行った。一部のメディアはこのほど、中国当局がWHO専門家に対して、初期感染症の生データの提供を拒否したと報じた。

調査チームのメンバーであるオーストラリアの感染症専門家、ドミニク・ドワイヤー氏は13日、ロイター通信に対し、調査チームが感染拡大初期の2019年12月に武漢で確認された174件の症例の生データを中国側に求めたと話した。ドワイヤー氏によると、中国当局は調査チームの要求を拒否した。

米ホワイトハウスは13日、WHO調査チームの報告書をめぐり、中国側が流行初期のデータ提供を拒否したことで、調査結果に「深く懸念する」と示した。

英国のラーブ外相は14日、英公共放送BBCのインタビューで、米政府の懸念を共有したと述べた。外相は「われわれは、彼ら(調査団)が充分な協力を得られたか、また彼らが必要な答えを得られたかという懸念を共有している」とした。

(翻訳編集・張哲)

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