大紀元エポックタイムズ・ジャパン

【漢詩の楽しみ】春夜喜雨(春夜、雨を喜ぶ)

 好雨知時節、當春乃発生、随風潜入夜、潤物細無聲、野径雲俱黒、江船火獨明、暁看紅湿處、花重錦官城

 好雨(こうう)時節を知り、春に当って乃(すなわ)ち発生す。風に随いて潜(ひそ)かに夜に入り、物を潤(うるお)し細(こま)やかにして声無し。野径(やけい)雲は俱(とも)に黒く、江船(こうせん)火は独り明らかなり。暁(あかつき)に紅の湿れるを看れば、花は錦官城(きんかんじょう)に重からん

 詩に云う。よき雨は、降る時節を知っているのか、まさに春に降って、新しい命を発生させる。雨は風の吹くまま、ひそやかに夜まで続いた。その様子は、こまやかに万物を潤して雨音もたてない。野の小径も、雲と同じように暗く、江上の船の漁火だけが明るく見える。明日の夜明け頃に、赤く湿ったところを見たならば、それはきっと錦官城(成都)の花がしっとり濡れて、重くなっている情景であろう。

▶ 続きを読む
関連記事
傷が治りにくい、風邪が長引く、疲れが抜けにくい。免疫老化の背景にある炎症、睡眠、孤独との関係を見直します
喉の乾きや午後の疲れが気になる白露に。さんま、里芋、豆乳、梨で、秋の乾燥に備えるコンビニ薬膳ランチ
考え事で眠れない、夜中に目が覚める。中医学の視点から、不眠のタイプ別に食養生とツボ押しを紹介します
子育ては親だけで頑張るものではないのかもしれません。祖父母、とりわけ母方の祖母が近くにいることで、母子の暮らしや子どもの成長にどんな影響があるのでしょうか。研究から見えてきた、祖父母の意外な役割に注目です。
傷口から芳香を生む沈香や、火を経て形を捨て清気となるお香の姿を通し、苦難を乗り越える心の転化と生命の深遠なあり方を静かに説くエッセイ。俗世の喧騒を離れ、心を澄ませて高遠な境地へ向かう道を示す