国連生物多様性サミット、新型コロナで再延期

[ブリュッセル 19日 ロイター] – 国連は19日、国連生物多様性サミットを再延期すると発表した。新型コロナウイルスの流行が理由。

同サミットでは、地球の動植物・生態系の保護について国際的な合意が成立する可能性がある。

当初は2020年10月の開催が予定されていたが、新型コロナの流行を受けて2021年5月に延期。今回、中国の昆明で10月11-24日に開催することを決めた。

サミットには200カ国近くが参加する。2015年に採択された地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」のように、自然を保護するための国際的な協定について議論する。

専門家は、自然を回復しなければ気候変動問題に対処できないと指摘。最低でも地球の30%を自然保護地区とする必要があると訴えている。

協定の草案にもこの案が明記されており、すでに欧州連合(EU)、カナダ、英国が支持を表明している。

自然保護団体のネイチャー・コンサーバンシーは、2050年までに生物種の30─50%が消滅する可能性があり、経済にも大きな損失が出ると警告。ハチやチョウといった花粉を運ぶ動物が消滅すれば、年間の農産生産高が2170億ドル減少する可能性があるとしている。

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