中国石炭火力発電の世界シェアは昨年53%、5年前から拡大=英調査

[上海 29日 ロイター] – 英エネルギー・気候シンクタンク、エンバーの29日公表の報告書によると、中国の昨年の石炭火力発電は1.7%増の77テラワット時となり、世界の石炭火力発電に占める割合が15年の44%から53%に拡大した。20カ国・地域(G20)諸国で同火力発電が大きく増えたのは中国のみという。

報告書によると、中国は風力発電も太陽光発電も昨年に大きく増やした。しかし、16年から20年にかけて総発電量も19%拡大したと推計されるという。エネルギー移行については「中国は図体の大きな船のように、方向転換には時間がかかる」(エンバー上級アナリスト)としている。

中国は石炭依存を減らすことを約束しており、排出量を2030年までに減少に転じさせ60年までに実質ゼロにするとも公約している。しかし、昨年の同国の電力消費の伸びのうち、再生可能エネルギーでまかなえたのは半分しかない。

2月に発表された調査結果によると、同国で昨年に新設された火力発電は38.4ギガワット(GW)相当に上り、世界の残り全体の3倍以上だった。環境保護団体グリーンピースは今月29日、中国の火力発電の新規プロジェクトの認可も昨年は46.1GWと、その前年までの3年間合計を上回っただけでなく、年末近くまで新規プロジェクトの認可の動きが続いていたと発表している。

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