ロシア、ウクライナ東部での新たな紛争をけん制

[モスクワ/キエフ 1日 ロイター] – ロシアのラブロフ外相は1日、ウクライナ東部ドンバスで軍事衝突を起こそうとする試みは、ウクライナの破壊につながるとけん制した。ロシアのタス通信が伝えた。

一方、北大西洋条約機構(NATO)は、ウクライナ東部でのロシアの軍備増強に懸念を示した。

ソーシャルメディアには、ロシアが多数の戦車や装甲兵員輸送車などの装備をウクライナとの国境付近やロシアがウクライナから併合したクリミアに移動させていることを示唆する映像が投稿されている。

NATOは、ドンバス地域の最近の情勢について協議し、ロシア軍増強への警戒感を示した。ドンバスでは、ウクライナ軍とロシアに支援された分離独立派による紛争で2014年以降推計1万4000人が死亡している。

オースティン米国防長官は、ウクライナのタラン国防相と会談し、ウクライナ東部でロシアが攻撃的かつ挑発的行為を拡大させていると非難した。国防総省が発表した。

ウクライナのクレバ外相は、ロシアがドンバスとクリミアの治安状況を悪化させていると非難した。

ロシアのラブロフ外相は、ウクライナ軍の大半はドンバス地域での「激しい紛争」の危険性を理解しているようだと指摘し、ウクライナ軍が政治家に扇動され、その政治家が米国を中心とした西側に扇動されないことを望むと述べた。

その上で「プーチン大統領は(これを)少し前に述べていたが、この発言は今も意味がある。ドンバスで新たな戦争を始めようとする者は、ウクライナを破壊することになる」とけん制した。

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