海上自衛隊がインド洋の仏主導訓練に参加 クアッドと仏で連携強化
海上自衛隊は4月5日から7日にかけてインド洋ベンガル湾で行われたフランス海軍主導の共同訓練(ラ・ペルーズ21)に参加した。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携を強化する。日本とフランスの他、アメリカ、オーストラリア、そしてインドが参加した。日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」と太平洋への関与を表明するフランスとの連携を深め、地域で拡張行動を続ける中国を牽制する。
防衛省は今回の訓練の目的を「海上自衛隊の戦術技量及び仏米豪印海軍との相互運用性の向上」と定めている。訓練内容は対空戦、対水上戦、洋上補給などだ。
防衛省によると、共同訓練には海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」、米海軍のドック型輸送揚陸艦「サマセット」、フランス海軍の強襲揚陸艦「トネル」、オーストラリア海軍のフリゲート艦「アンザック」、インド海軍のフリゲート艦「サツプラ」などが訓練に参加した。
オーストラリアのピーター・ダットン国防相は声明のなかで、「(ラ・ペルーズ合同訓練は)パートナー国の補完的な能力を実証し、安全で安定したインド太平洋に対する共通のコミットメントを強調するものだ」と述べた。
また、第7遠征打撃群の司令官であるフレッド・カッチャー少将は、「素晴らしい同盟国やパートナーと共に能力を磨くことで、われわれは間違いなく成長する」と述べた。「日常的な演習に懸命に取り組むことは、インド太平洋地域の安全と安定を保障することに貢献する」とコメントした。
共同訓練で地域の安全を守る
自衛隊はベンガル湾以外でも共同訓練を実施している。航空自衛隊によると、4月1日、日本のF-35A戦闘機は三沢西方の訓練空域で、米空軍のF22戦闘機、F16戦闘機、KC135空中給油機と共同訓練を行った。同公式ツイッターは、「本訓練は日米の高い相互運用能力を示します。我々は国民の安心、安全そして我が国周辺地域の安定に寄与していきます」と投稿した。
さらに、5月14~16日に陸上自衛隊霧島演習場で「日米仏共同訓練」が行われることを複数のメディアが報じた。日米の共同訓練にフランス軍が参加するのは始めてとのこと。
(王文亮)