独ロ首脳が電話会談、ウクライナ東部情勢巡り応酬

[ベルリン/モスクワ 8日 ロイター] – ドイツのメルケル首相は8日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ウクライナとの国境付近に集結しているロシア軍の撤退を求めた。一方、プーチン大統領はウクライナが紛争を抱える東部地域で「挑発的行動」を取っていると反論した。

ウクライナ政府はこれまで、東部ドンバス地域でロシアが支援する分離派との紛争が激化する中、ロシアが国境付近で軍を増強していると警告している。

ドイツ政府の発表によると、メルケル首相は緊張緩和のために軍の撤退を求めた。

一方、ロシア側の発表によると、プーチン大統領は「(ウクライナ軍と分離派を隔てる)接触線沿いの情勢を意図的に刺激しているウクライナによる挑発的行動に言及した」という。

ロシア政府はこれまで、自国軍は脅威ではなく、自衛のために展開していると主張。適切だと見なす限り軍をとどめるとしている。また、軍増強はロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏や9月の議会選といった国内問題から国民の関心をそらすためとするウクライナの主張を否定した。

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