中国の次世代原発、兵器転用プルトニウムの製造可能に=米司令官

[ワシントン 21日 ロイター] – 米戦略軍のリチャード司令官は20日の上院軍事委員会で、中国が開発中の次世代原子力発電施設では、核兵器に転用可能な大量のプルトニウムを製造できる可能性があるとの認識を示した。

中国は石炭依存を減らす脱炭素化の一環で、高速増殖炉と再処理施設の開発を進めているが、この工程では核兵器への転用が可能なプルトニウムも生成される。

最初の高速増殖炉は2023年に稼働予定。

リチャード氏は委員会で「高速増殖炉では大量の兵器級プルトニウムが生成される。中国が核能力の拡大を望む場合の選択肢の上限が、変更されることになる」と語った。

米戦略軍は米国の核兵器保有量を監督している。

中国が備蓄プルトニウムを兵器に転用する意図があるとの証拠はないが、今後10年で中国が保有する核弾頭数が少なくとも2倍に増えると見込まれる中、中国の核開発加速への懸念は強まっている。

中国は、原子力政策は平和目的のためにあると説明している。

ワシントンの中国大使館は、コメント要請に応じていない。

リチャード氏は、米当局者は中国の民生用核開発の速さを認識しており、分析を開始したと述べた。

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