ワクチン接種1日100万回目標、7月末終了から逆算=官房長官

[東京 10日 ロイター] – 加藤勝信官房長官は10日午前の会見で、菅義偉首相が表明した新型コロナワクチンの「1日100万回接種」との目標について、7月末までに高齢者接種を終えるために必要な回数を逆算したものと説明した。

記者団から100万回の根拠について質問され、加藤官房長官は「1日100万回の接種を行っていくことが、7月末までに接種を行っていくためにも必要」と述べた。

首相が表明した目標がずれ込めば政府の信用にかかわりかねず、自治体の実務能力を積み上げるべきではないか、との質問に、加藤氏は「自治体との連携は難しい。自治体も(ワクチン接種への)取り組みに差がある。差というか、取り組みの進捗度合いに違いがある」と回答した。

<熊本・福島などのまん延防止「機動的に対応」>

新型コロナウイルスの感染拡大で、熊本・福島・岡山・長崎・宮崎県などでも、まん延防止等重点措置の適用について要請に向けた動きがあることは承知していると述べ、政府として自治体と連携して機動的に対応するとの方針を示した。

中国外務省の趙立堅報道官による、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出を皮肉ったツイッターに関し、加藤氏は「極めて遺憾で厳重に抗議した」ものの、「現時点でツイートは削除されていない」と不満を表明した。

<鬼滅米ヒット「希望のともしび」>

映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の米国でのヒットについて「新型コロナで映画興行収入が激減する中で希望のともしび」と表現した。政府しても「海賊版対策などコンテンツ産業の育成・支援をしっかり行いたい」と強調した。

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