コロンビア新大統領が就任 ミレイ氏と「トラとライオンの同盟」

2026/08/10 更新: 2026/08/10

コロンビアのアベラルド・デ・ラ・エスプリエラ新大統領が8月7日、就任宣誓を行った。就任式にはアルゼンチンのミレイ大統領も出席した。両氏の連携は、中南米で進む保守への政治的転換を象徴する「トラとライオンの同盟」とも称されている。

ミレイ大統領が就任式に出席 大紀元の取材に回答

48歳のエスプリエラ氏は6月の大統領選決選投票で、左派候補のイバン・セペダ氏を僅差で破った。

アルゼンチンのミレイ大統領は、コロンビア第3の都市カリで行われた大統領就任式に出席した。エスプリエラ氏の就任宣誓を前に、両氏は会談を行った。

顔を合わせると、2人は両腕を大きく広げて歩み寄り、熱い抱擁を交わした。

会談後、ミレイ大統領は大紀元のパチ記者の取材に応じた。

パチ記者は、アメリカが支援する地域反麻薬連合「シールド・オブ・ジ・アメリカス」において、アルゼンチンとコロンビアがどのような役割を担うのかと尋ねた。

ミレイ氏は「基本的には、麻薬密売と闘うこと、そしてテロリズムを広げようとする動きと闘うことだ。実際の行為であれ、イデオロギーの面であれ、すべてが含まれる」と答えた。

パチ記者はさらに、「中南米の政治地図が大きく変化するなか、南米諸国は今、アメリカ政府にどのようなメッセージを送ろうとしているのか」と質問した。

ミレイ氏は「われわれは正しい方向に進み、これまで以上に力強く自由を支持していく意思がある。この地域に残る社会主義勢力は、もはや限られている」と述べた。

「トラとライオンの同盟」

エスプリエラ大統領の就任式について、ミレイ氏は「演説全体を通じて、どの発言も非常に断固としており、的確だったと思う」と語った。

また、両国間の協力がこの日の首脳会談における主要な議題だったと明らかにした。

「すでに会談を行い、双方のチームが規制・監督、財政運営、人材育成などの分野で、それぞれの経験を共有できるよう協力していくことで合意した」

両首脳が対面した際、ミレイ氏が「頑張れ、トラ!」と声を上げたことから、記者が「お二人のあいさつは非常に熱烈でした。ライオンとトラですね」と問いかけた。

ミレイ大統領はうなずき、「これはトラとライオンの同盟だ」と応じた。

「トラ」はエスプリエラ氏の愛称で、ミレイ氏はしばしば「ライオン」と呼ばれている。

両氏は選挙期間中から互いに支持を表明してきた。政治理念も近く、自由市場を重視し、犯罪への厳しい取り締まりを掲げるとともに、左派政策に反対する立場を取っている。

コロンビア、新政権で大幅な政策転換へ

就任式後、エスプリエラ氏は近くの軍事基地を訪れ、演説を行った。

同氏は「秩序、権威、自由を取り戻す時が来た」と述べ、対話による解決の余地はすでに尽きたとして、麻薬組織によるテロや武装勢力に対し、強硬姿勢で臨む方針を示した。

また、政府は企業の投資を支えるパートナーになると表明した。責任ある持続可能な形での水圧破砕法(フラッキング)による資源開発を支持するとともに、国営石油会社エコペトロールを強化する方針も示した。

米国務省は8月7日、トランプ政権が議会と連携し、エスプリエラ政権に10億ドルの安全保障支援を提供する計画を明らかにした。ただし、実施には米議会の承認が必要となる。

この支援計画は、コロンビア新政権がアメリカや中南米の右派政権との関係を急速に深める可能性を示している。

中南米の右派首脳がカリに集結

エスプリエラ氏は従来の慣例とは異なり、首都ボゴタではなく、コロンビア第3の都市カリで就任式を行った。

式典には、チリのホセ・アントニオ・カスト大統領、パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領ら、中南米の右派首脳も出席した。

ブランチ米司法長官代行を団長とする代表団も参加した。

エスプリエラ氏は、イスラエルとの外交関係を回復する一方、キューバ、ニカラグアとは外交関係を断つ方針を示している。

さらに、アメリカが支援する地域反麻薬連合「シールド・オブ・ジ・アメリカス」にも参加する方針だ。

国内の政治的対立続く

エスプリエラ政権が発足する一方、コロンビア国内では依然として深刻な政治的分断が続いている。

ペトロ前大統領とセペダ氏が属する左派「歴史協定(Historic Pact)」は議会で最大勢力となっている。一方、エスプリエラ氏が率いる新党「Defensores de la Patria(祖国の擁護者)」は、野党に加え、ほかの右派勢力からもけん制を受けることになる。

就任日の8月7日には、カリ、首都ボゴタ、北部バランキージャ(で抗議活動が行われた。

高杉
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