原油先物は下落、米パイプライン停止で製油所の稼働低下

[メルボルン 11日 ロイター] – アジア時間の原油先物は下落。米パイプライン最大手のコロニアル・パイプラインが今週いっぱい操業を停止するとの見通しから、米メキシコ湾岸の一部製油所が減産に踏み切り、原油需要が低下した。

0247GMT(日本時間午前11時47分)現在、米WTI原油先物は0.40ドル(0.6%)安の1バレル=64.52ドル。

北海ブレント先物は0.45ドル(0.7%)安の67.87ドル。

コロニアルのパイプラインは7日、サイバー攻撃を受けて操業を全面的に停止した。このパイプラインはガソリンなどの燃料を1日250万バレル輸送し、米東海岸の燃料供給の半分近くを占めている。

ナショナル・オーストラリア銀行のコモディティーリサーチ部門幹部、ラクラン・ショー氏は「テキサス州の一部製油所はすでに操業を縮小しており、原油需要が減少する可能性は高い。」と指摘。「パイプラインの一部は再開されつつあり、コロニアルは週末までに回復する見通しを示してはいるものの、これは明らかに原油価格に影響を与えるだろう」と述べた。

コロニアルは10日、今週末までに営業運転を「実質的」に再開できる見込みと表明した。しかしパイプラインの停止により、モティバ・エンタープライゼスが所有する全米最大規模のポートアーサー製油所(日量60万7000バレル)は3カ所の施設のうち2つをすでに停止している。

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