<書評>遠藤誉著「裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐」
「中国共産党の歴史は、血塗られた野望と怨念の歴史だ」(同書まえがき)。
中国研究の第一人者である遠藤誉氏のこの一文は、まさに正鵠を射ているという一言に尽きる。その言葉の後に、遠藤氏は「それを正視するには、『鄧小平神話』を瓦解させなければならない」と続けている。
この「鄧小平神話を瓦解させる」という一点に、同書の精力が集中されているといってもよいだろう。80年代から今日まで約40年続いた「赤い資本主義」は、もとより鄧小平が唱えたものだが、表面上の経済発展とは裏腹に、すさまじい拝金主義と社会道徳の崩壊を招いたことは否めない。
関連記事
宇宙、AI、市場制度が絡み合う米中覇権レースの最前線を、SpaceXの史上最大IPOと日本の通信・インフラ安保の死角から読み解く。今後5年の地政学リスクと、日本が生き残るための要諦を提示する特別レポート
娘が父親の叱責をAIに相談し通報に至った事件を機に、現代の家庭教育の崩壊と道徳的危機の深層に迫る。学校が道徳教育を放棄し法律が親のしつけを奪う中、AIに善悪の判断を委ねる社会への強い警鐘を鳴らす
イーロン・マスク氏が率いるスペースXは、5億5555万5555株を1株あたり135ドルで公開し、750億ドルを調達する新規株式公開(IPO)を実施する。買うべきか、買わざるべきか
中国共産党による生体臓器収奪の告発は、なぜ信じられないのか。人は想像を超える悪に直面すると、事実よりもそれを否定する心理を選ぶ。善良さが認識を曇らせる構造を描く
米国は人間の判断を軸にAIと協働する一方、中国は技術窃取と自律化を進め機械依存を強化。倫理観と統治思想の差が戦争の形を左右す。