中国ロケットの制御不能 「責任基準」満たさない姿勢が浮き彫り

中国が打ち上げた大型ロケットが制御不能状態に陥りその残骸が地上に落下した事態は、中国が国際的な安全基準を無視している証であるとして科学者や宇宙関連諸機関からの批判が高まっている。しかも同国はわずか約1年にもロケットで同様の落下事件を引き起こして世間を騒がせた前科がある。

現在中国が開発中の宇宙ステーションのコアモジュールを搭載した全長約60メートルの無人ロケット「長征5号B(Long March 5B)」は、海南省の発射場から打ち上げられた10日後の2021年5月9日にその残骸がモルディブの北のインド洋に落下した。専門家等の発言によると中国国家航天局(CNSA)は残骸が大気圏に再突入する直前まで落下予測や軌道投影データを発表しなかった。他の宇宙開発国なら通常はこうした発表は数日前までに行うものである。

オーストラリア・シドニーのマッコーリー大学・天体物理学部の教授を務めるリチャード・デ・グリジス(Richard de Grijs)博士はロイター通信に対して、「そのため外国の関連機関は長征5号Bから分離された大重量のコアステージを追跡して、必死に地球上の最終落下地点を予測しなければならなかった」とし、「この事態により、落下被害を受け得る範囲に含まれる多くの諸国で不安が掻き立てられた」と述べている。

▶ 続きを読む
関連記事
イラン国旗を掲げたコンテナ船「トゥスカ」が4月20日に米軍に乗り込まれ拿捕された。船内には米側が軍民両用と判断する物品が積載されている可能性があるという。同船はイランへ向かう前、中国・珠海の港湾に複数回寄港していた
過去25年で、中国共産党は資金、人事、投票工作を通じて国連への浸透を進め、その影響力を大きく広げてきた。アメリカが最大の資金拠出国であり続ける一方で、国連は次第に北京の利益に沿う方向へ傾きつつある
米中央軍はフォード級空母がスエズ通過後に紅海へ展開、空母エイブラハム・リンカーンなどとあわせ中東に最大3隻の空母打撃群が集結する見通し。このことについて、軍事専門家はトランプ政権に中東での軍事的選択肢を拡大させる動きだと指摘。
ホルムズ海峡はかつてイランの「切り札」だったが、今や最大の弱点に。輸出の大半を依存する構造が裏目に出て、封鎖は自国経済を直撃。米国の増産で抑止力は低下し、ホルムズ依存の力学は逆転しつつある
トランプ米大統領は19日、イランの貨物船1隻が警告に従わなかったため、米軍が機関室を攻撃して穴を開け、航行不能にしたと明らかにした