「生息していた」フェルナンディナゾウガメ 絶滅と見られて一世紀

エクアドル政府はこのほど、2年前にガラパゴス諸島で発見された雌のゾウガメが、遺伝子検査の結果、1世紀以上にわたり絶滅したとみられていたフェルナンディナゾウガメであったことを明らかにした。発見された個体の年齢は、概ね60歳から80歳と見られており、100歳以上という可能性もあるが、詳細は不明。

研究者らは2019年2月、ガラパゴス諸島のフェルナンディナ島でこの大きなリクガメを発見した。今年5月25日、米イェール大学のチームが、遺伝子分析と1906年に抽出したサンプルのDNAを比較の結果、2年前に発見されたこのカメがフェルナンディナゾウガメに属することが分かった。フェルナンディナゾウガメは、ガラパゴスゾウガメの固有亜種である。

エクアドルのグスタボ・マンリック環境相は同日、ツイッターに「この種は100年以上前に絶滅したと考えられていたが、我々はその存在を再確認した」と明らかにした。

2019年2月17日、エクアドルのガラパゴス諸島の一つ、フェルナンディナ島で、この老いたカメが発見された。(RODRIGO BUENDIA/AFP/Getty Images)

フェルナンディナゾウガメが最後に確認されたのは1906年だったが、発見された唯一の雄個体が同年に死んでから、一世紀以上の間、この種の新個体は発見されていなかった。
ガラパゴス国立公園の責任者であるダニー・ルイーダ氏は、「今回の発見は、間違いなく現地の種の保護活動に新たな希望をもたらすだろう。我々は引き続きガラパゴス諸島のリクガメ生息地の修復作業に努める」と述べている。

(翻訳編集・鳥飼聡)