南米ベネズエラの首都カラカスにある保健所で、中国のシノファーム社製コロナウイルス病(COVID-19)ワクチンの小瓶を持つ看護師=2021年3月7日(Leonardo Fernandez Viloria/Reuters)

中国製ワクチン接種後、複数国で感染者数が急上昇 欧米製使用の国では激減=JPモルガン報告書

世界金融大手、米JPモルガン・チェース傘下のJPモルガン・アセット・マネジメントは11日、新型コロナウイルスワクチンの有効性に関する分析報告書(原文)を発表した。対象となった18カ国のうち、欧米製ワクチンを使用している国では感染者数が激減したのに対し、中国製ワクチンを使用している国では感染者数が急上昇し、縦軸の最大値を超えた折れ線がグラフからはみ出ていることを明らかにした。

それによると、オランダ、英、スウェーデン、仏、米、カナダ、イタリア、ドイツ、イスラエルでは、米ファイザー社、米モデルナ社、英アストラゼネカ社のワクチンを人口の40%以上に接種した後、新規感染者数(7日間移動平均)が大幅に減少した。イスラエルでは1日あたりの新規感染者数がゼロに近づいている。

一方、セイシェル、ウルグアイ、モルディブ、バーレーン、アルゼンチン、チリ、アラブ首長国連邦、ハンガリー、ナミビアでは、中国の国営シノファーム(医薬集団総公司)製のワクチンを接種した後に感染者数が減少したのはハンガリーのみであり、他の国では接種率の増加に伴い新規感染者数が急増した。特にバーレーン、モルディブ、セイシェルでは感染拡大が深刻化し、右肩上がりの折れ線が縦軸の上限を超えている。

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