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【歌の手帳】たらちねの母

垂乳根(たらちね)の母が釣りたる青蚊帳(がや)を清(すが)しと寝(いね)つたるみたれども(長塚節)

長塚節(ながつかたかし1879~1915)は、夏目漱石が絶賛した小説家で、正岡子規の流れをくむ歌人でしたが、結核のため36歳で病没しました。

茨城県の国生村(現、常総市)の出身。生家は豪農であったため、節自身は高等教育を受けられる環境にいましたが、明治時代の農村における小作農の過酷な生活を、幼少期から間近に見てきました。その経験が、節唯一の長編小説『土』に結実し、近代日本文学に「農民文学」の金字塔を打ち立てます。

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