2020年度の「漢光演習」で射撃訓練を行う台湾の機甲部隊 (Photo by SAM YEH/AFP via Getty Images)

<インタビュー>麻生副総理の「台湾防衛」発言、その真意は 駐日米軍の元幹部に聞く

麻生太郎副総理兼財務相は5日、東京都内で行われた講演で、中国が台湾に侵攻した場合には安全保障関連法が定める「存立危機事態」として認定し、限定的な集団的自衛権を行使することもあり得るとの認識を示した。「存立危機事態」とは、わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生したとき、わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態のことだ。

そこで、麻生副総理がそのような発言をしたのはなぜなのか。また、どのような意義を有するのか。大紀元は、元在沖縄米軍海兵隊政務外交部次長のロバート・D・エルドリッヂ氏に聞いた。

ー麻生副総理の発言の意義と背景は。

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