8月24日、菅義偉首相は、緊急事態宣言期間中の衆院解散はできるかとの記者団の質問に「法律上はできる」と述べた。首相官邸で17日、代表撮影(2021年 ロイター)

緊急事態宣言中でも解散可能と菅首相、25日に対象地域拡大へ

[東京 24日 ロイター] – 菅義偉首相は24日夕、緊急事態宣言の発令中でも衆議院解散は法律上可能とする一方、新型コロナウイルス対策に最優先で取り組むとする従来の見解を繰り返した。緊急事態宣言の対象地域などについて関係閣僚と協議した後、記者団に語った。

政府は25日、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域を拡大することを決定する。菅首相は「病床や臨時の医療施設の確保、自宅療養中の人たちに連絡がつく態勢、重症化を防ぐための中和抗体薬の使用の拡大、こうしたことに引き続き全力で取り組んでいくことにした」と述べた。

菅首相は、宣言やまん延防止措置の期間中でも衆院の解散はできるかと問われ、「法律上はできるだろう。ただ私自身、新型コロナ対策最優先ということを表明してきた」と答えた。

菅首相は自身の自民党総裁任期を9月30日、衆議院の任期を10月21日に控え、当初は東京パラリンピック終了後の9月中に衆院解散に踏み切り、総裁選は延期する意向だった。衆院選で一定の成果を経て総裁選は無投票再選を狙っていた。

衆院解散には臨時国会の召集が必要となるが、自民党幹部の間では、緊急事態宣言などが発令されている9月12日までと、9月17日告示・29日投開票が見込まれる総裁選期間中の召集には否定的な見解が多く、総裁選前に首相が解散に踏み切るのは難しいとの見方があった。

緊急事態宣言の対象地域拡大を巡っては、広島、滋賀両県から政府に対し要請があったと加藤勝信官房長官が24日の記者会見で明らかにしている。宮崎、岩手両県はまん延防止等重点措置の適用を求めている。

政府は現在、緊急事態宣言を東京、大阪、福岡、沖縄など13都府県に発出。期限は9月12日としている。

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