続く中国の電力制限 東北地方でロウソク買いだめ 工場も停電で生産停止
深刻な電力不足で電力の使用制限が続いている中国の一部の地区では、市民はロウソクの買いだめを始めた。多くのロウソクメーカーも停電で生産停止を余儀なくされているため、品薄状態が続いている。
吉林省の吉林市新北水務有限公司は26日夜、2022年3月まで断水が頻発すると予告。「停電と電力制限は不定期、不定時、無計画、無通知に起こる。この状況は2022年3月まで続く。今後、停電と断水は常態化する」という。
後に現地政府は、同公告の表現が「不適切」だったと謝罪声明を発表した。
中国では現在、3分の2の省で電力の制限を余儀なくされている。
中国国営放送CCTVは、吉林、遼寧、黒龍江省など東北部の一部地域では深刻な電力不足は「しばらく続く」と伝えた。
中国メディアが東北部で取材したところ、住宅や工場の停電は「突然やってくるうえ、停電時間もまちまちだ」と多くの市民が口を揃えて訴えている。
「すでにロウソクの買い占めなどの現象が起きている」と地元市民は訴えた。
一部のロウソクメーカーは、「1週間で注文量が何十倍にもなり、すでに在庫切れとなった。注文はほぼ東北地方からだ」と明かした。
また、別のロウソク製造工場の担当者は、「電力制限の影響で在庫がゼロになった。それでも新規受注は絶えない。電力制限により、工場ではたびたび停電やそれに伴う生産停止の事態に陥っている」と述べた。
28日、中国で有数のロウソクメーカーである「青島金王集団」の株価は暴騰した。
9月上旬から、政府当局は各省の企業に対し、電力消費量の削減や操業制限を要請している。
各地方政府の通達によると、制限は旧正月前(2月)まで続く可能性があるとしている。
(翻訳編集・李凌)
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