英アストラ製コロナワクチンの発症予防効果は74%=大規模治験結果
[シカゴ 29日 ロイター] – 英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンの発症予防効果は74%で、65歳以上の高齢者なら83.5%――。同社は29日、待望されていた米国などにおける大規模臨床試験(治験)結果の詳細を公表した。
同社が3月に行った暫定報告時の予防効果は79%。さらにその数日後、保健当局から「古い情報」に基づいていると批判されたことを受け、76%に修正していた。
今回の治験は米国とチリ、ペルーで2万6000人余りを対象に実施し、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された。
ワクチン接種を完了した1万7600人強のうち、重症化した人と死者はゼロ。一方、プラセボ(偽薬)を投与された8500人の中では重症化が8人、死者は2人だった。ジョンズ・ホプキンス大学のワクチン研究者で治験に携わったアンナ・ダービン博士は「うれしい驚きだった。重症化と入院を防ぐ効果も高かった」と指摘した。
アストラゼネカのワクチンについては、非常にまれだが深刻な血栓症を引き起こすという副反応が報告されているが、この治験で該当者はなかった。
同社は7月終盤、米食品医薬品局(FDA)にワクチンの正式使用許可を申請する方針を表明。ソリオ最高経営責任者(CEO)は当時、手続きは想定より長引いているものの、同社のワクチンは引き続き米国で一定の役割を果たし得るとの見方を示していた。
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