お風呂で歌った経験がある人は多いと思いますが、お風呂で歌うと声がよく出るようになるのに加えて、お風呂で歌うことで、「三つ」のメリットもあります。
シャワーを浴びながら歌うと、なぜ良く聞こえるのでしょうか?
シャワー中に歌う習慣はありますか?シャワー中やエレベーターの中で歌うと、音が良くなることに気づいていると思いますが、豪州で行われた調査では、5人に1人がシャワー中に歌うのが好きだという結果が出ています。中にはシャワーヘッドをマイク代わりにする人もいます。 歌っていると、一日の悩みが一瞬で消えていくような気がしますよね。
歌うとき、声帯から出てくる音と耳に届く音は同じではありません。喉から音を出すと、空気が乱れて音波が発生し、外に向かって伝わっていきます。しかし、聞こえてくる音は、音波が壁で直接または間接的に反射し、混ざり合って耳に届いているのです。
音が良くなる理由1:タイルの反射
お風呂場の壁はほとんどがタイルでできていて、通常はとても硬くて滑らかです。このように硬くて滑らかな面に音が当たると、少しだけ吸収され、残りは反射して別の壁に当たり、次の壁でも少しだけ吸収され、残りは反射して次の壁に当たる……という具合に、音が反射して耳に戻ってくるのです。
つまり、オートチューンを使ってシャワーを浴びながら歌っているようなものですが、人工的ではなく、音楽編集ソフトを使って自分の声やビートを補正し、生来のボーカルの欠点を補っているような自然さがあります。
あなたの美声は、お風呂場の中で跳ね返り回り、すぐには消えません。お風呂場スペースはミキシングルームのようになっており、声を自然に良い音に修正することができます。
音が良くなる理由2:狭い空間
壁の間の距離が1700cm以下の場合や反響音と元の音に0.1秒以下の差がある場合、2つの音が重複して聞こえてきます。同時に、お風呂場という密閉された小さな空間は、音を集めるのに最適な条件です。その結果、お風呂場で歌う歌は、非常に大きく、響き、耳に心地よく聞こえます。
お風呂場の環境は「共鳴」を促進します。つまり、低音を上げるように、声の特定の性質や周波数を増幅し、声がより魅力的に、より低く、より豊かに聞こえるようになります。
シャワーを浴びながら歌ってみませんか? 「三つ」のメリット
こんな小さい知識は置いといて、気持ちよく歌えば良いのです。シャワー中に歌うことのメリットは、少なくとも3つあります。
1.ストレスを軽減する
スウェーデンの研究によると、歌には心を落ち着かせる効果があるそうです。これは、歌を歌うことで、不安を軽減し、絆を深めるホルモンであるオキシトシンが体内で分泌されるからです。
人前で歌うのが怖いという方は、服を脱いで気持ちよく入浴できるお風呂で歌うと、憂鬱感や孤独感が軽減され、ストレスが減って幸せな気分になることがあります。
2.炎症の抑制
歌うことは、私たちの心身を落ち着かせる効果があるだけでなく、副腎によるグルココルチコイドという副腎皮質ホルモンの生成を抑えるため、炎症を抑える効果もあります。
グルココルチコイドは、ストレスに対処するために重要な役割を果たしており、そのため「ストレスホルモン」とも呼ばれています。人間がグルココルチコイドを過剰に産生すると、炎症反応の亢進、高血圧、血糖値の上昇、さらには脳卒中を引き起こす可能性があります。
3.痛みの軽減
お気に入りの曲を歌うことで心が落ち着き、体から分泌されるエンドルフィンが、怪我をしたときなどの不快な気持ちを和らげ、身体の痛みを和らげてくれます。
なぜ人はお風呂中に歌いたがるのでしょうか?
私が見た理由は以下の通りです。
・リラックス&プライバシー
・音が響く
・シャワーヘッドがマイクにみえる
・鏡に反射する自分がかっこよかった
・両手を使うので、口だけが自由になる
・お湯を待つ間に寒さをしのぐために歌うことも?
お風呂場で一人で歌うときは、大きな声で安心して歌いましょう! しかし、家族に気をつけてください。あなたが風呂からでてくるのを、首を伸ばして待っているかもしれません。
(翻訳:志水慧美)
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