目は紫色の食べ物が好き? 4つの栄養を補充すれば緑内障と白内障を撃退する

文/山口康三(視力回復博士)

編集者注:
はあらゆる臓器の中で最も活性酸素の影響を受けやすく、白内障緑内障黄斑変性症などの重大な眼病を引き起こす可能性があります。日本眼科学会認定・眼科専門医の山口康三先生は、目のケアのために、より良い食生活を推奨しており、特にいくつかの栄養素が重要であると述べています。

食生活の改善は、目のケアに最も有効な方法です

間違った生活習慣は、目の病気の最大の原因であり、特に食生活が重要です。プレッシャー、睡眠不足、喫煙、紫外線……体内で活性酸素が発生し、細胞の酸化や血液の濁りの原因となり、動脈硬化やがん、心筋梗塞などの病気にもなりかねません。

目の血行不良は、結膜下出血、白目の充血、さかさまつげ、視力が低下する中心性網膜症(中心性漿液性脈絡網膜症)の原因となります。重症化すると、白内障、緑内障、黄斑変性症などの目の病気になる可能性があります。

目は、全身の臓器の中で最も活性酸素の影響を受けやすい臓器です。年齢を重ねると、細胞を守り、活性酸素の害を防ぐ体内の抗酸化物質が減少し、視力低下や目の疲れなどの老化現象が顕在化します。

4種類のアイケア栄養を補充し、紫色の食品が最も良い

抗酸化作用の高いビタミンA、C、Eを積極的に摂取することをお勧めします。

ビタミンAは、網膜の光受容器であるロドプシン(rhodopsin)の生成に有効です。明るいところから暗いところに入ると、目が暗闇に慣れるのを待たないと何も見えません。ロドプシンが足りないと、見えるまでに長い時間がかかり、ひどい場合は夜盲症になって、暗いところにいると全く見えなくなってしまうこともあるのです。鶏レバー、のり、うなぎ、にんじん、ほうれん草、小松菜などには、ビタミンAが豊富に含まれています。 

ビタミンCは、細胞と細胞をつなぐコラーゲンの形成を促進し、血管や骨、筋肉など全身の臓器に役立つほか、免疫力アップ、疲労回復、風邪の予防、美容効果も期待できます。ストレスの多い人、飲酒や喫煙の習慣がある人は、より積極的にビタミンCを摂取することが望ましいとされています。レモン、小松菜、パプリカ、ブロッコリー、西インド諸島のチェリー(アセロラ)には、ビタミンCが豊富に含まれています。

ビタミンEは活性酸素の攻撃から細胞を守り、老化に抵抗するほか、コレステロールの酸化を止め、動脈硬化や高血圧、心臓病を予防します。ナッツ類、アボカド、かぼちゃ、鮭、いわしなどの食品には、ビタミンEが豊富に含まれています。

ポリフェノールは、ビタミンEよりも強力な抗酸化作用があります。 ブルーベリーやナスなどの食品が紫色なのは、アントシアニンがビタミンAと同様にロドプシンを作り、暗闇への適応力を高めるとともに、微小血管を強化して血行を良くし、視力低下の阻止や眼精疲労の解消に効果的だからです。
 

赤ワイン、さつま芋、ブルーベリー、ナス、黒豆などは、アントシアニンを多く含む紫色の食品です。(YuliaFurman/ PIXTA)

紫色の食品は、特に皮に抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富に含まれており、色が濃いほどその量は多くなります。写真の食品以外にも、さくらんぼ、小豆、ぶどう、赤シソ、カシスなどにもアントシアニンが豊富に含まれています。

三彩文化社刊『緑内障・白内障・黄斑変性症 視力専門医が教える目のセルフヘルプの本』より抜粋

(翻訳・李明月)