世界中のピラミッド(32)エジプト ギザ(2)

メンカウラー王のピラミッド

ファラオ・カフラーの継承者であるメンカウラー(Menkhaure)もギザでピラミッドを建てました。他の2基より小さいこのピラミッドは第4王朝が衰えている頃(紀元前2600年頃)に建てられました。底辺の長さは105メートルしかなく、高さも66メートルで、実際の体積も他の2基のピラミッドの約8分の1しかありません。

メンカウラー王のピラミッドの基壇は赤色の玄武岩に覆われて、その硬度から鉄器でも傷つけることができず、また、岩石と岩石の間の隙間が見事に密着しており、一体のように見えます。このピラミッドに使われた石材は23-26万個と言われ、表面は荒く、内部の構造も比較的に乱れていることから、慌てて建設されたのではないかと推測されています。

このピラミッドの入り口は北側にあり、地面から少し離れています。中の通路は26度下降し、地下の玄室までつながっています。通路の天井は低く、腰を曲げながら進むことになります。

ギザのピラミッドの構造と伝説

ギザの砂漠にある、3基のピラミッドはオリオン座の腰帯にあたる三つ星(The Belt of Orion)の順に配列していると言われ、実際、ナイル川を天の川に見立てると、確かに3基のピラミッドは三つ星の位置とほぼ一致しています。このことから、古代エジプト人にとってオリオン座は特別な意義があったのでしょう。

(つづく)

――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)