世界中のピラミッド(44)メキシコ エル・タヒン

古代都市エル・タヒン:壁龕のピラミッド

古代都市エル・タヒン(El Tajin, Pre-Hispanic City)遺跡で最も有名な建築物は「壁龕(へきがん)のピラミッド」です。壁龕とは、彫像などを置くため壁面に設けられたくぼみのことです。

ピラミッドは7層の基壇から成っており、東側には頂上まで通じる階段があります。ピラミッド全体の窓のような壁龕を合わせると365という数字が得られ、太陽暦の役割を果たしていたのではないかと推測されています。

壁には、赤や青、黒などの色彩がまだ残っていることから、当時、このピラミッドには多彩な壁画が描かれていたことが分かります。

現地の人々は5世紀頃からこの壁龕のピラミッドを建設し始めましたが、長い年月の風にさらされても、依然とその壮麗な外観は訪れる人に感銘を与えます。

(つづく)

――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)