2019年4月26日、北京の人民大会堂で開かれている第2回「一帯一路」フォーラムで演説する習近平国家主席(FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)

中国「一帯一路」参加国、CO2排出量が増加=専門家

国際専門家らはこのほど、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加した途上国で二酸化炭素(CO2)排出量が増えていると批判した。米ラジオ・フリー・アジア(RFA)が15日、報じた。

米デンバー大学ジョゼフ・コーベル国際研究大学院のアルビン・カンバ(Alvin Camba)助教授は15日、米シンクタンクのウイルソン・センターが開催した討論会に参加した。カンバ氏は、「途上国のインフラ建設ラッシュと(一帯一路に関わる)多くの国の政策は、明らかに中国の発展計画に追随していることがわかる。フィリピン、インドネシア、ベトナム、パキスタンでは、(中国と)似た発展計画を目にする」と指摘した。

同氏は、中国国内と同じインフラ建設を行うことで、「鉄やセメントなどへの需要が自ずと高まる。これらの国の自然環境が脅かされることになる」と述べた。

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