3月31日、岸田文雄首相は衆院本会議で、ロシア・サハリン沖の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」について、エネルギーの安全保障上極めて重要なプロジェクトだとして「わが国として撤退はしない方針」と述べた。写真はプリゴロドノエにあるサハリン2の全景。2006年10月撮影(2022年 ロイター/Sergei Karpukhin )

岸田首相「サハリン2撤退せず」、エネルギー安保の重要性強調

[東京 31日 ロイター] – 岸田文雄首相は31日の衆院本会議で、ロシア・サハリン沖の液化天然ガス(LNG)開発プロジェクト「サハリン2」から撤退しないと明言した。日本のエネルギー安全保障上、「きわめて重要なプロジェクト」だと語った。

日本はLNG全輸入量のうち、約8%をサハリン2から調達。三井物産と三菱商事が出資している。英シェルが撤退を決めたことから、日本の対応が注目されていた。

岸田首相は、長期・安価なエネルギーの安定供給に貢献しており、エネルギーの安全保障上極めて重要なプロジェクトだと説明。「わが国として撤退はしない方針」と述べた。

一方で、今後とも主要7カ国(G7)の方針に沿って、ロシアへのエネルギー依存を低減するための取り組みを進めていく意向を示した。

また、岸田首相はこのところの為替動向に関連し、介入の可能性について問われたのに対し、「為替介入についてコメントすることは差し控える」とした上で、「為替の安定は重要であり急速な変動は望ましくないと考えている。引き続き米国等の通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ為替政策に適切に対応していく」と語った。

経済財政運営に当たっては「金利と物価のどちらか一方を重視するのではなく、さまざまな金融経済動向を総合的に勘案しながら、適切に政策対応を行っていくことが重要」と指摘。日銀の金融政策に関しては、引き続き2%の物価安定目標の実現に向けて努力すること期待していると語った。

国民民主党の玉木雄一郎議員に対する答弁。

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