北朝鮮が先月末と今月初めに相次いで実施した弾道ミサイルの打ち上げは、複数の核弾頭を射出できる巨大な大陸間弾道ミサイル(ICBM)と軍事用偵察衛星の両方に利用可能な技術を開発し、テストすることが目的のようだとアナリストは見ている。写真は北朝鮮の国旗。クアラルンプールの北朝鮮大使館で2021年3月撮影(2022年 ロイター/Lim Huey Teng)

焦点:北朝鮮の弾道ミサイル実験、多弾頭核兵器と偵察衛星の開発目的か

[ソウル 11日 ロイター] – 北朝鮮が先月末と今月初めに相次いで実施した弾道ミサイルの打ち上げは、複数の核弾頭を射出できる巨大な大陸間弾道ミサイル(ICBM)と軍事用偵察衛星の両方に利用可能な技術を開発し、テストすることが目的のようだとアナリストは見ている。

米国と韓国の当局者は11日、北朝鮮が2月27日と3月5日に試験発射したミサイルは新型ICBMだと発表した。北朝鮮は今回の打ち上げを皮切りに、衛星と偽って、2017年以来となるICBMの本格的な発射実験に乗り出す恐れがある。

米韓当局によると、「火星17」と呼ばれる巨大な長距離ミサイルシステムは、2020年10月の平壌での軍事パレードで初めて公開され、昨年10月の国防展覧会でも展示された。

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高市総理は就任3日後の23日、北朝鮮による拉致被害者家族との面会で、金正恩氏との首脳会談に臨む覚悟を表明し「あらゆるチャンスを逃さない」と強調した。家族会は早期実現を強く要求した。
疑わしきは罰せずというのは司法の原則だ。しかし軍事の原則は疑わしきは罰せよ、である。敵の先制攻撃を許して味方が壊滅したら、元も子もない。
木原稔防衛相は28日の会見で、北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用して衛星打ち上げを試みたことについて、日米韓の3カ国が「緊密な情報共有」を行なったと発表した。日米韓は昨年末、北朝鮮が撃つ弾道ミサイルの探知情報の即時共有を始めたと発表している。
何てことをしてくれるのかーー。北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとの報を受け、在日朝鮮人のパク・ヨンさん(仮名、40代)は肩を震わせた。おりしも日本と北朝鮮はサッカーで予選枠を競っていた。冷酷で傲慢な金正恩体制、日本での静かな営み。二国間のはざまで在日朝鮮人は複雑な思いを抱えていた。
外交関係者の話によると、北朝鮮は国連制裁に違反し、中国の10以上の都市で北朝鮮人従業員を雇用した50以上のレストランを経営しているという。これらレストランの収益の大半は、北朝鮮政権によって核・ミサイル開発資金に充てられていると見られている。