中国、海上シルクロードで港湾開発強化 軍事的利益図るとの指摘も
近年、途上国で港湾開発を進めている中国に対して、海外の港湾を軍事拠点化する可能性が高いとの批判が強まっている。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)17日付は軍事専門家の分析を引用して伝えた。
中国国防部(省)の譚克非報道官は4月末、中国がソロモン諸島に海軍基地を建設するとの海外メディアの報道は「全くのフェイクニュースだ」と述べた。
中国政府が複雑な国内外情勢の下で今まで海外軍事基地を建設することに「慎重だった」ため、指導者らは公の場で「海外に駐在部隊を派遣しない」と主張し続けてきた。中国海軍が運営する東アフリカのジブチ港に関しても、中国は「中国人民解放軍駐ジブチ保障基地部隊」であるとし、周辺海域の船舶護衛や人道支援などを行うと強調している。
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世界貿易の約8割は海運に頼っている、港湾はまた海上輸送の節点である。世界十大港湾の7つを占める中国。その大手国営企業は60以上の国で港の建設に関わったり、投資したり、港の運営権をリースしたりしている。米英の軍事専門家らは「港湾を管轄する中国は出兵することなく戦略的支配の立場を得られる」と懸念を抱いている。米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
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