色のパワー(下) 好きな色から性格が分かる【雅(みやび)を語る】

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を好むかによってその人の性格も大体分かります。例えば、内向的な人は比較的強い内面世界を持っており、彼らは自分の世界に集中し、情熱的で奔放的なタイプの人が苦手です。このような人は常に冷静沈着で、平和な雰囲気に包まれ、大体は青などの寒色系の色を好みます。一方、外向的な人は外界からの刺激を好むので、赤系などの情熱的で活気のある色を好みます。

色からその人の性格をテストする実験を最初に行ったのは、スイスの精神療法医マックス・リュッシャーです。彼は1947年にこの実験を発明しました。

赤系の色

すべての色の中で、赤は最も目立っており、自信、権力、欲望、情熱、危険、喜び、パワーなどを意味しています。皆さんお気づきでしょうか。映画などに出てくるスーパーマンが身に着けているマントは赤ですが、当初は実は青色でした。しかし、どこか違っていて、いまいちピンとこないというので、赤色に変えたのです。こうして、正義感にあふれ、弱者の味方をし、超能力を持ったスーパーマンのイメージが完成しました。赤色を好む方は外向的な性格をしており、積極的で、自分を見せることを恥じておらず、冒険精神に満ち溢れています。しかし、自己主張が強く、感情の起伏が激しいところは要注意です。

青系の色

一般的には、権威的で、プロフェッショナルな分野で青系の色はよく見かけます。例えば、世界保健機関(WHO)やFIFAワールドカップ、ユネスコなどの標識は皆、青色を使っています。専門的、信憑性がある、理性的、誠実、平和的などの性質を持っているので、青を見ると、大海原や大空を思い起こさせ、人々に穏やかで信頼できるというイメージを与えることができます。そのため、世界中の多くの会社の標章は青系の色を使用しており、また、ユニフォームも青を使っているところが多いです。青色を好む方は一般的に計画を立ててから行動に移します。責任感があり、原則を持っていて、他人に信頼されやすい性格で、安定した環境を好みます。

紫系の色

王朝時代の中国では、紫色は非常にまれな色でしたので、皇帝の一族や貴族しか使用してはいけませんでした。そのため、紫系の色は高貴、芸術、神秘的、ロマンチック、優雅、上品などを象徴しています。紫色は赤と青の混合で生まれた色で、赤の情熱を備えつつ、青の冷静さも含まれているので、神秘的で魅力に満ち溢れています。紫色を好む方は少々感傷的で傷つきやすい部分がありますが、その反面、感情豊かで、上品なセンスを持っているので、買い物などで迷ったら、彼(彼女)たちに意見を求めるのも良いでしょう。

緑系の色

緑の補色は赤です。衝動的な赤に対して、緑は大樹のようにしっかりしたイメージを持っています。穏和、自然、安らぎ、平等、癒し、希望などが緑色の特性です。そのため、オーガニック製品やエコ製品などによく使われ、ボランティア団体などでも見かけます。また、緑はリラックスできる色なので、ファーストフード店の赤に対し、カフェなど落ち着きやリラックスを重視するような場所では緑色がよく使われます。緑色を好む方は、忍耐強く、平和的です。その上、自分の考えを持っていますが、あまり強調しないため、比較的接しやすいです。

黄色

黄色は人に明るくてポジティブなイメージを与え、好奇心旺盛、ユニーク、愉快、収穫、富などを意味しています。黄色を好む方は、常に明るく元気に振舞っているので、周りの人も影響を受けて気が晴れるでしょう。ただ少々寂しがりで、暗い場所にいたくなく、束縛されることを嫌がります。

黒色

黒は最も暗い色です。うまく人を隠すことができ、また、何でも闇に飲み込んでしまうので、高級感、孤独、厳粛、沈黙などを象徴します。そのため、黒色が大好きな方はプライバシーを重視し、なかなか素直になれません。また、安心感に乏しく、何事も知っていたいタイプです。その反面、知性的で、強い意志を持っています。

ピンク系の色

ピンク色は非常に女性らしい色で、温和、可愛い、幸福、ファンタジー、ロマンス、恋や愛などを象徴しています。そのため、ピンク色を好む女の子はロマンチストで、映画やドラマにあるロマンチックなシーンや恋に憧れており、ほとんどが平和主義者です。

白色

白は純粋無垢、神聖、潔白、完璧などの性質を持っています。白色を好む方は冷静沈着で、素直で真面目です。ただ完璧主義者なので、大雑把な人とは性格が合わないでしょう。

国や文化の違いによって、それぞれの色が代表する意味や性質も異なり、また、人によって、色に対する理解も異なります。しかし、色の基本的な性質に関してはさほど離れていないでしょう。これは色彩心理学の僅か一部で、氷山の一角にすぎません。知覚や情緒、デザイン、包装など様々な分野において、異なる色は人に異なる感情を与えることができ、同じ色でも、組み合わせやシチュエーションによって異なる効果を見せるのです。

(完)

 

(翻訳編集 華山律)

雅兰