オランダに住む3歳のドミーノに会いましょう。彼女の飼い主は56歳のフィリピン出身のジョイ・アントニオ・ファン・デ・ポルさんで、他にも5歳のハニーと10歳のフロスティという2匹の仲間と一緒に暮らしています。
アントニオさんが最初にこの珍しい子猫の写真を見つけたのは、ベルギーのキャッテリー(猫の飼育所)が運営するFacebookページでした。その写真では、ドミーノはオレンジと青の美しい目を持つ、小さくて可愛らしい姿をしていました。
「その写真を見たとき、ドミーノはまだ3か月くらいだったと思いますが、彼女の独特な外見に一目惚れしました」とアントニオさんは振り返ります。「すぐにキャッテリーのオーナーにメッセージを送り、ドミーノが販売されているか尋ねました」
しかし、残念ながらその時は「いいえ」という答えが返ってきました。
それでも諦めなかったアントニオさんは、再びキャッテリーのオーナーにメッセージを送り、将来的にドミーノが新しい家を必要とすることがあれば、ぜひ引き取りたいと伝えました。
そして2年後、ついにその願いが叶いました。キャッテリーから「ドミーノが今販売されている」との連絡を受け取ったのです。
2023年12月、喜びいっぱいのアントニオさんと彼女の夫は、オランダからベルギーまで2時間かけてドミーノを迎えに行きました。
初めてドミーノに会ったとき、アントニオさんは「言葉を失いました」
「覚えているのは、『ああ、なんてかわいいんだろう』と何度も繰り返し言っていたことだけです」とアントニオさんは微笑みながら話しました。
家に来て間もなく、「遊び好き」で「好奇心旺盛」なドミーノは他の猫たちと仲良くなり始めましたが、フロスティよりもハニーと特に仲が良いそうです。
ドミーノのユニークさを世界中に伝えたいと思ったアントニオさんは、この特別な猫の写真や動画をオンラインに投稿し始めました。予想通り、反響は大きかったです。
「たくさんの人からドミーノを買いたいとのメッセージが来ました」とアントニオさんは言います。
ドミーノの毛色のパターンが信じられないほど完璧に左右対称になっているため、多くの人がそれが本物であることを信じられず、アントニオさんが人工知能で画像を作ったのではないかと疑う人もいました。他には、ドミーノの毛がカラーリングされているのではないかという人もいました。
一部の否定的なコメントを除いて、多くの人がこの猫を非常に特別だと感じています。
「間違いなく百万分の一の存在」とあるネットユーザーは書いています。「本当に驚きです!」
「自然が生んだアートだ。真のハーレクイン(道化役)」「彼女は本当に美しい」とのコメントもあります。
好奇心旺盛なネットユーザーの中には、ドミーノの目の色がヘテロクロミア(虹彩異色症)に関連しているのではないかと尋ねる人もいましたが、アントニオさんはドミーノがキメリズムであることを明らかにしました。つまり、妊娠初期に2つの胚が融合することで起こる珍しい遺伝子変異で、異なるDNAを持つ細胞を持つ猫が生まれる現象です。
注目を集めているにも関わらず、ドミーノは見知らぬ人や新しい環境には慣れていないようです。しかし、徐々に公の場にも慣れてきており、来秋に発売される写真家ティム・フラック氏の本『Feline』の表紙を飾る予定です。
(翻訳編集:華山律)
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